さて前回の続きです。
今回は実際に損益分岐点となる稼働率を計算してみます。
その前に、前回の宿題の答え合わせですが、
どん!
あなたは、この民泊開業という投資に対して、いくらのキャッシュフローが欲しいですか?
その予定キャッシュフローを入れておかないと、計画で狙うべき数字が大きく違ってきちゃいます。
売上から固定費、変動費を含めた全経費を引いたものがキャッシュフローだよ!とおっしゃる方もいるかもしれませんが、それは結果論であって事業計画とは言えません。
ちなみに、FBで友人知人たちにこの回答を聞いてみたところ、最も多かった回答が「人件費」でした。
同じことだろ!と思われがちですが、事業におけるキャッシュフローと人件費は大きく違います。
また、昨日上げたリストには、すでに人件費は変動費に入っています。
清掃に売り上げの30%を積んでいます。金額にして1日1万円近いです。
これは当然清掃員の人件費がほとんどです。
その他に20%を積んでいます。ここには予約管理などの付帯業務の人件費も含んでいます。
トイレットペーパーだけで20%、金額で1日5000円とか
どんだけうんこすんねん!w
で、人件費と事業のキャッシュフローの違いですが、
人件費は労働の対価です。
定額ですが、絶対にマイナスにはなりません。
サラリーマンの給料と一緒です。
稼働に応じて発生しますので変動費です。
対して、事業のキャッシュフローとは、投資に対するリターンです。
青天井ですが、業績によってはマイナスもあり得ます。
少なくとも、ある事業を始める上で目論むリターンを組み込んでいなければ、事業計画は立てられません。
実際に得られるキャッシュフローは、やってみた結果残ったお金なのですが、
予定キャッシュフローは必ず固定費として積んでおきます。
私自身、サラリーマン時代が長かったため、給料や委託料をもらう立場から払う立場になってこの考え方を理解するのに数年かかりました。
大事ですので、この考え方はぜひ習得しておいてください。
さて、前置きが長くなりました。
実際に計算してみます。
計算式どん!
うん
四則演算です。
微分積分とか必要ありませんw
実際に当てはめてみないとなかなかイメージしにくいと思いますので、やってみます。
予定キャッシュフローは、この事業のみで最低限度の生活を賄うと仮定して月20万に設定しています。
開業資金は、500万を5年返済で銀行等から借り入れしたとして、利息を含めて月10万の返済に設定しました。
清掃、予約管理などのオペレーションは全て外注の想定です。
この55.6%という損益分岐点の稼働率を見て、どのように感じたでしょうか?
はっきり言って、
控えめに言って、
絶対無理!!w
次のグラフを見てください。
先ほどの稼働率100%というのは、宿泊定員×30日フルで満室ということです。
でも、例えば4人部屋に毎回4人フルで泊まるなんてありえないでしょう?
これは飲食店経営モノYouTubeから学んだもので、おひとりさまや二人連れのお客さんがほとんどの飲食店で4人テーブルばかり並べたら、それだけで客席稼働率(回転率)は半分以下に落ち込みます。
事実上の上限は、50%そこそこだということです。
ここで、見慣れない記号σ(シグマ)がありますが、
これは確率分布を示すもので高校以上の難しい数学になりますが、覚える必要はなく、
まあフツーにやってればだいたいこの範囲に落ち着くとだけ覚えておいてください。
なお、ここで±1σに設定した稼働率15~20%というのは、周辺の宿の予約カレンダーからわかる稼働率30~40%を、実際に宿泊しているのは定員の半分ぐらいと仮定して半分に割ったものです。
テキトーなれど、当たらずとも遠からずではないでしょうか?
で、話を戻すと
55.6%は完全にむりぽ
事業計画として破綻していることがわかります。
これまでのブログ記事で、民泊事業は数あるスモールビジネスの1つであり、専業は無理よ?
と言ってきたのはこのためです。
で、ここからいろんな要素の数字をイジって、現実的な稼働率15~20%に損益分岐点が来るように収める作業が始まります。
ここからが本当の事業計画です。
次のようにイジってみます。
まず、融資を受けない。
開業資金500万は一生懸命貯める!
次に、数あるスモールビジネスの1つととらえ、
予定キャッシュフローを10万にする。
長年サラリーマンをしてきて厚生年金がもらえる人ならば、月10万円プラスされればかなり老後の不安がなくなるんじゃないでしょうか?
さらに、チェックアウト後の清掃を自分たちでやり、変動費率を20%に抑える。
すると、、
おお!
現実的に狙える稼働率に収まった!
先ほどのσ(シグマ)の解説を一緒に載せておきました。
新たに開業するにあたり、難しいことはさておき、
まあ現実的なラインということです。
以上で損益分岐点の計算のお話は終わりです。
いかがだったでしょうか?
計画は計画であり、ふたを開けてみなければどうなるかはわかりませんが、
はじめての開業でやりがちな、
絶対むりぽの計画
つまり、そもそも破綻している計画だけは避けることができますので、ご参考になれば幸いです。
最後に、客単価の設定の私の考え方についても載せておきます。
興味があったら記事にしますのでリクエスト下さい。
今日はここまで!
・・・
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今回は実際に損益分岐点となる稼働率を計算してみます。
その前に、前回の宿題の答え合わせですが、
どん!
あなたは、この民泊開業という投資に対して、いくらのキャッシュフローが欲しいですか?
その予定キャッシュフローを入れておかないと、計画で狙うべき数字が大きく違ってきちゃいます。
売上から固定費、変動費を含めた全経費を引いたものがキャッシュフローだよ!とおっしゃる方もいるかもしれませんが、それは結果論であって事業計画とは言えません。
ちなみに、FBで友人知人たちにこの回答を聞いてみたところ、最も多かった回答が「人件費」でした。
同じことだろ!と思われがちですが、事業におけるキャッシュフローと人件費は大きく違います。
また、昨日上げたリストには、すでに人件費は変動費に入っています。
清掃に売り上げの30%を積んでいます。金額にして1日1万円近いです。
これは当然清掃員の人件費がほとんどです。
その他に20%を積んでいます。ここには予約管理などの付帯業務の人件費も含んでいます。
トイレットペーパーだけで20%、金額で1日5000円とか
どんだけうんこすんねん!w
で、人件費と事業のキャッシュフローの違いですが、
人件費は労働の対価です。
定額ですが、絶対にマイナスにはなりません。
サラリーマンの給料と一緒です。
稼働に応じて発生しますので変動費です。
対して、事業のキャッシュフローとは、投資に対するリターンです。
青天井ですが、業績によってはマイナスもあり得ます。
少なくとも、ある事業を始める上で目論むリターンを組み込んでいなければ、事業計画は立てられません。
実際に得られるキャッシュフローは、やってみた結果残ったお金なのですが、
予定キャッシュフローは必ず固定費として積んでおきます。
私自身、サラリーマン時代が長かったため、給料や委託料をもらう立場から払う立場になってこの考え方を理解するのに数年かかりました。
大事ですので、この考え方はぜひ習得しておいてください。
さて、前置きが長くなりました。
実際に計算してみます。
計算式どん!
うん
四則演算です。
微分積分とか必要ありませんw
実際に当てはめてみないとなかなかイメージしにくいと思いますので、やってみます。
予定キャッシュフローは、この事業のみで最低限度の生活を賄うと仮定して月20万に設定しています。
開業資金は、500万を5年返済で銀行等から借り入れしたとして、利息を含めて月10万の返済に設定しました。
清掃、予約管理などのオペレーションは全て外注の想定です。
この55.6%という損益分岐点の稼働率を見て、どのように感じたでしょうか?
はっきり言って、
控えめに言って、
絶対無理!!w
次のグラフを見てください。
先ほどの稼働率100%というのは、宿泊定員×30日フルで満室ということです。
でも、例えば4人部屋に毎回4人フルで泊まるなんてありえないでしょう?
これは飲食店経営モノYouTubeから学んだもので、おひとりさまや二人連れのお客さんがほとんどの飲食店で4人テーブルばかり並べたら、それだけで客席稼働率(回転率)は半分以下に落ち込みます。
事実上の上限は、50%そこそこだということです。
ここで、見慣れない記号σ(シグマ)がありますが、
これは確率分布を示すもので高校以上の難しい数学になりますが、覚える必要はなく、
まあフツーにやってればだいたいこの範囲に落ち着くとだけ覚えておいてください。
なお、ここで±1σに設定した稼働率15~20%というのは、周辺の宿の予約カレンダーからわかる稼働率30~40%を、実際に宿泊しているのは定員の半分ぐらいと仮定して半分に割ったものです。
テキトーなれど、当たらずとも遠からずではないでしょうか?
で、話を戻すと
55.6%は完全にむりぽ
事業計画として破綻していることがわかります。
これまでのブログ記事で、民泊事業は数あるスモールビジネスの1つであり、専業は無理よ?
と言ってきたのはこのためです。
で、ここからいろんな要素の数字をイジって、現実的な稼働率15~20%に損益分岐点が来るように収める作業が始まります。
ここからが本当の事業計画です。
次のようにイジってみます。
まず、融資を受けない。
開業資金500万は一生懸命貯める!
次に、数あるスモールビジネスの1つととらえ、
予定キャッシュフローを10万にする。
長年サラリーマンをしてきて厚生年金がもらえる人ならば、月10万円プラスされればかなり老後の不安がなくなるんじゃないでしょうか?
さらに、チェックアウト後の清掃を自分たちでやり、変動費率を20%に抑える。
すると、、
おお!
現実的に狙える稼働率に収まった!
先ほどのσ(シグマ)の解説を一緒に載せておきました。
新たに開業するにあたり、難しいことはさておき、
まあ現実的なラインということです。
以上で損益分岐点の計算のお話は終わりです。
いかがだったでしょうか?
計画は計画であり、ふたを開けてみなければどうなるかはわかりませんが、
はじめての開業でやりがちな、
絶対むりぽの計画
つまり、そもそも破綻している計画だけは避けることができますので、ご参考になれば幸いです。
最後に、客単価の設定の私の考え方についても載せておきます。
興味があったら記事にしますのでリクエスト下さい。
今日はここまで!
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